全国11都府県で二度目の緊急事態宣言が発令され、再びテレワークに移行する企業が増えています。とはいえ、導入からまだ日が浅く、まだまだ誰もが効率的なやり方を模索している状態ではないでしょうか。特に、対面で指導できなくなったことで、部下とのやり取りに難しさを感じている管理職も多いといいます。そこで今回は、人材育成コンサルタント産業カウンセラー・片桐あいさんの新刊『テレワークで部下を育てる』(青春出版社)から、テレワークの環境下で“残念な上司”に陥りやすい人のポイントを紹介します。
指示出しばかりの「コントロールタワー型上司」
テレワークでうまくいかないタイプのひとつが、作業内容を細かく指示する「コントロールタワー型上司」です。自分の指示に従っていれば間違いない。こう考えて管制塔役になり、仕事の目的や意図を部下に伝えず、細かいタスクレベルに落とし込んで、あれやれ、これやれと指示を出します。
上司である自分から見ると、効率的な指示を出しているので、仕事はスムーズに回っていると信じていることでしょう。しかし部下にしてみれば、ひとつひとつの作業を細かく指示され、次から次にタスクレベルでのオーダーが出されることになります。これでは仕事を進めるうえでの自由度がありません。部下は自分で考えなくてもいいので、成長することができなくなってしまいます。