ETFの損益がわずかながらマイナスであった2020年3月末から、1年が経過しようとしている。この間に株価は圧倒的に上昇した。2021年3月の決算では、昨年から一転、大きな運用益が出ている……はずだ。

 日銀はいったいいくら運用益を上げたか、試算してみよう。

 2021年1月19日の時点では、簿価は35.5兆円(日銀公表データよりTrioAM集計)。

 日経平均ベースで日銀ETFの損益分岐点は1万9808円(日銀公表データよりTrioAM推計)。

 1月19日終値では、日経平均は2万8633円まで上がっているから、時価は約50兆円である。34兆6000億円の資産を50兆円にしたのだ。この金額は、GPIFを超え、日本最大の投資家でもある。もし、3月31日の日経平均がこの価格であれば、運用益は、1年で15兆4000億円。

日銀がヘッジファンドだとすると
いくらもらえるか

 さて、投資元本34.6兆円の持ち主は国だから、15兆4千億円の運用益は、国が一定割合もらう権利がある。一方で、こんなに増やしたのは日銀の働きなのだから、日銀がヘッジファンドだとすると、成功報酬を正々堂々ともらえる。

 いくらもらえるか、試算してみよう。

 ヘッジファンドは私募なので、客と相対で条件を決めてファンドをスタートするが、一般的には2%20%といって、まず、年間のマネジメントフィー2%を元本に対して固定でとる。プラス、運用をして成功した部分=元本より増えた金額の20%を成功報酬としてとる。

 管理費は、投資元本34.6兆円に対して2%、6920億円を2020年度はもらえる。面倒なので、7000億円としておこう。これだけでもすごい金額だ。35兆円を運用すると、こんなにもらえるのか。