38万部超のベストセラー『餃子屋と高級フレンチ』シリーズでおなじみの著者・林 總氏の最新刊『たった10日で決算書がプロ並みに読めるようになる! 会計の教室』がダイヤモンド社から発売になりました。本連載では、同書の中から抜粋して決算書を読み解くために必要な基本の知識をお伝えしていきます。登場人物は、林教授と生徒の川村カノンの2人。知識ゼロから始めて、いかにして決算書を読み解くスキルを身につけていくのか? 川村カノンになったつもりで、本連載にお付き合いください。

会社の儲け=営業キャッシュフローは一言で言うと、何と何の差額のこと?Photo: Adobe Stock

利益と営業キャッシュフローの違い

カノン もう1つ教えてほしいのですが、利益と営業キャッシュフローはどこが違うのですか? まだよくわかっていないのですけど…。

林教授 そうかね。こんな例で考えたらどうかな。君は、オーストリアの会社からチョコレートを仕入れて、近所のレストランに卸しているとしよう。1枚500円の商品を現金で買ってきて1500円で掛売している。1ヵ月間の仕入は50万円で売上高は150万円とする。売上代金は翌月末に銀行口座に振り込まれる約束だ。

当月の現金支出50万円→商品50万円→売掛金150万円→現金入金150万円

林教授「ビジネスプロセス」は、オーストリアの会社からチョコレートを仕入れて、それをレストランに販売し、代金を回収するまでの過程だ。利益はいつ生じるのだったかな?

カノン チョコレートをレストランに引き渡して、売買が成立した時です。

林教授 正解だ。

カノン 復習しましたから。