会社の儲け＝営業キャッシュフローは
一言で言うと、
何と何の差額のこと？

会社の儲けは、売上代金の回収金額（営業収入）と
商品や費用の支払金額（営業支出）の差額

林教授　チョコレートを引き渡した時点で、それは売上債権に形が変わる。つまり、50万円の価値が150万円の価値に変わったわけだ。この差額だけ会社の価値は増加したのだ。これが利益だ。だが、手元の現金は増えていない。

カノン　そうか。価値は増加したけど現金は受け取っていないんだ。

林教授　そういうことだ。売上債権、つまり売掛金は法律的には売り手に対する代金の請求権だ。とはいえ、顧客のレストランが明日倒産するかもしれない。だから、利益はいまだにまぼろしに過ぎない。では、いつになれば安心できるだろうか？

カノン　代金が銀行口座に振り込まれた時です。

林教授　そうだね。売上代金を手にした時だね。

カノン　はい。

林教授　つまり、会社の儲けは売上代金の回収金額（営業収入）と商品や費用の支払金額（営業支出）の差額ということになる。これが営業キャッシュフローだ。次は、水路の図と直接法によるキャッシュフロー計算書を比較してお見せしよう。