38万部超のベストセラー『餃子屋と高級フレンチ』シリーズでおなじみの著者・林 總氏の最新刊『たった10日で決算書がプロ並みに読めるようになる! 会計の教室』がダイヤモンド社から発売になりました。本連載では、同書の中から抜粋して決算書を読み解くために必要な基本の知識をお伝えしていきます。登場人物は、林教授と生徒の川村カノンの2人。知識ゼロから始めて、いかにして決算書を読み解くスキルを身につけていくのか? 川村カノンになったつもりで、本連載にお付き合いください。

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現金(キャッシュ)は嘘をつかない

林教授 いよいよ最後の決算書、キャッシュフロー計算書だ。唐突な質問だがいいかな。

カノン いいですよ。先生のレクチャーには慣れてきましたから。

林教授 ここに2人の男性がいる。1人はお金持ちで外見も申し分ない。君の好みを知っていて、誕生日には高価なアクセサリーをプレゼントしてくれる。だが、ときどき辻褄の合わないことを言ったりする。自分の家族の話はほとんどしない。

 もう1人は、外見は十人並みだ。おしゃれのセンスもイマイチで、デートは居酒屋かファミレスと決まっている。だが約束は必ず守る。誠実で決して嘘はつかない。君を思う気持ちは他の誰にも負けない。さて、君は生涯の伴侶としてどちらの男性を選ぶかね。

カノン 結婚となれば、見栄えは十人並みでも嘘をつかない男性ですかね。誠実で嘘をつかないことは、その人と生きていくうえで一番重要な条件だと思います。

林教授 君はしっかりしたお嬢さんだね。ボクが君の父親なら、迷わずその誠実な男を薦めるね。実社会で最も大切なのはインテグリティ、つまり誠実さだ。だが、世の女性たちは、職業や収入や外見で相手を選びがちだ。まあ、男性も似たようなものか。

カノン そうですよ。ほとんどの男性は美人を選びます。その女性がたとえ嘘つきでも。それに、今の化粧はすごいんですよ。

林教授 その通りだね。すっぴんの時とは別人だからね。

カノン それって、先生の経験ですか?

林教授 化粧をした学生をモデルじゃないかと見間違うことがあってね。こんな話をしたのには理由があるんだ。