4位の代官山は「渋谷ストリーム」と「渋谷ブリッジ」ができたことで、渋谷駅までの回遊性が高まりました。渋谷駅から渋谷ストリームを抜け、渋谷川沿いの遊歩道を経ると、渋谷ブリッジまでの歩行者導線へと至ります。そこからログロード代官山を通り抜ければ、代官山はすぐそこ。こうした渋谷までの利便性だけでなく、歩いても楽しい街並みが注目度の上昇につながっているのではないでしょうか。

渋谷駅周辺のダークホース
「祐天寺」の真の魅力とは

 5位の祐天寺は、渋谷駅から東急東横線で約5分。渋谷駅周辺の駅のなかでは家賃相場が比較的手頃な街です。駅周辺には商店街があり、2018年には駅ビル「エトモ祐天寺」がリニューアルするなど、生活利便性も向上しました。こうした生活コストと利便性のバランスの良さが、注目を集めているのでしょう。

祐天寺商店街
祐天寺商店街

 コロナ禍で自転車での移動が見直されたこともあり、最近は「ご近所」の捉え方が広がりつつあります。最寄り駅だけでなく、自転車で移動可能な範囲まで街を広く捉え、自身の生活圏を充実させる人が増えているのではないでしょうか。代官山や祐天寺といった街に住み、渋谷まで含めたエリアを生活圏とし、その利便性も享受する。そんな考え方が広がっているのだと思います。渋谷駅の周辺は家賃が高いけれど、自転車圏内にまで視野を広げれば祐天寺のように比較的リーズナブルな場所も見つかる。こうした選び方は、今後も主流になっていくはずです。

 これまで賃貸住宅を選ぶ際、注目するのは駅から10分圏内程度で、生活環境の良さについてもその範囲内だけで判断する人が多かったと思います。しかし、これからは最寄り駅の周辺だけにとらわれず、その両隣の駅や自転車で行ける範囲も含めた大きなエリアとして見ていくと、より暮らしやすい環境に出合えるのではないでしょうか。

注目が集まっているのは
「変化が起きている街」

 改めてランキング全体の傾向を見ていくと、閲覧が急上昇している街は「今まさに変化が起きている街」であるといえます。鉄道の相互運転や駅周辺の再開発により、新たな人の流れが生まれている街ですね。

 こうした街は活気にあふれるだけでなく、利便性が高く、快適な日常生活を送れます。特に昨年は、コロナ禍でステイホームを余儀なくされたことで、地元の街で過ごす時間が増えました。これにより、街の日中の快適性を改めて見つめ直したという人も多かったと思います。また、時間にゆとりが生まれたことで、散歩や自転車で周辺を探索することが増え、これまでの行動範囲を超えて、広く街の魅力を見つける機会もあったのではないでしょうか。

 これらをまとめると、今後人気が高まる街は、通勤通学の足回りの良さに加え、「日常が快適であること」「再開発がもたらす街の変化と将来性」「最寄り駅の周辺も含めた、エリアとしての魅力」が大きなポイントになってくるのではないでしょうか。