冷凍食品売り場写真はイメージです Photo:PIXTA

冷凍食品にどんなイメージを持っているだろうか。「最近はがぜん、おいしくなったよな」「常時、安売りをしている」。こんなところだろうか。しかし従来、流通業界ではチルド食品や生鮮食品の補助的な役割だった冷凍食品が表舞台に顔を出し始めている。冷凍食品売り場はどう変わっているのか――。(流通ジャーナリスト 森山真二)

在宅勤務で
冷凍食品の需要が増加

「お昼は冷凍庫にある冷凍食品をチンして食べてね」とわが愛妻(?)は言う。冷蔵庫の冷凍扉を開けると冷凍のチャーハン、ギョーザ、コロッケ、魚、野菜とギッシリ。「なんだ、いろいろあるじゃん」と、チャーハンを取り出し、愛妻が仰せの通りチンして食卓に着く――。

 在宅勤務、リモートワーク全盛の昨今、多忙な日は上記のようなスタイルでランチを済まされているご主人やご婦人も結構いらっしゃるのではないだろうか。

 実際、家庭で食事する機会が増加し、冷凍食品の需要が高まっている。これに伴って冷凍食品はスーパーやコンビニでかなりの地位を確立し始めているのだ。

 総務省の家計調査、20年12月の消費行動に大きな影響が見られた主な品目の中に「冷凍食品」がある。伸び率では即席麺やチューハイ・カクテルを抑え、「冷凍調理食品」が上回る結果となっている。