現代人の脳には“毒”が溜まっている!
無意識に溜まった脳の“毒”を出して
脳がみるみる若返る食事法を紹介する

脳の若返りと認知症治療の専門医・白澤卓二医師が提案する衝撃の最新刊『脳の毒を出す食事』では、現代人の脳に溜まった毒を出し、脳の機能を上げる食事法を紹介している。
現在、認知症患者数は増加の一途。その発症を避けるには、40代からの脳のケアが大切だと著者はいう。本書では世界最新の医学で明らかになった認知症予防・改善策と、その研究からわかった脳のパフォーマンスを上げるために必要な食事を提案する。

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油が脳のエネルギーになる仕組み

糖質を減らしていい油をとる食生活をしていると、油が脳のエネルギーとなるケトン体に分解されて、脳に栄養を届けます。これまでの食事から糖質を減らしたことで体内の糖質が不足するようになると、油を原料にして作られるケトン体が、脳の栄養となります。とくに中鎖脂肪酸100%のMCTオイルは、速やかにケトン体に分解されて脳の栄養となることがわかっています。

ほかに固形タイプの飽和脂肪酸としてバターやラードなどがありますね。動物性脂肪は血液をドロドロにするなど体によくないイメージがあるかと思いますが、バターは大量にとらなければおすすめできる油です。抗酸化成分が豊富なうえ、ビタミンA・D・Eも含まれていて、複雑な加工がされていません。とりわけおすすめしたいのは生乳の油脂を乳酸菌で発酵させて作る発酵バターです。普通のバターに比べて風味が豊かで味もよく、腸内環境を整えてくれます。ラードにも、わずかですがビタミン類が含まれています。

トランス脂肪酸とオメガ6には要注意

さて、注意すべき油とはなんでしょうか。それは水素系の薬品を添加して作られた油です。サラサラの植物油から固体のマーガリンを作る過程や、種子から植物油を抽出する際に使われる溶剤を揮発させるために高温処理を行う過程で、トランス脂肪酸というものができるからです。

トランス脂肪酸は心臓疾患との関連が言われており、海外では基準値が規制されているところもあります。が、その前に薬品を添加したり、高温で加工しているところが問題です。使いやすい形状にするため、原料から最大限の油脂を搾るために原料が変質している可能性があります。大豆油やコーン油といった油のほか、菓子パンやクッキー類、スナック菓子に使われているマーガリン、ショートニングなどに注意が必要です。

大豆油やコーン油に多く含まれているオメガ6は、体内で分解されるとアラキドン酸という物質になって、免疫系や血圧の調整に働きます。しかしとりすぎると動脈硬化や高血圧、脂肪肝、自己免疫性疾患、アレルギー疾患を起こしやすくなるので注意が必要です。安価なので加工食品や外食産業で使われることも多く、とりすぎてしまいやすいのが問題です。

本原稿は、白澤卓二著『脳の毒を出す食事』からの抜粋です。この本では、認知症など脳の機能不全の原因となる、現代人の脳に溜まった”毒”を出して究極の健康体になる食事法の提案と、実生活で使える7日間実践レシピを掲載しています。脳と体を健康にし、本当の意味での健康長寿を目指してみませんか?(次回へ続く)

監修 お茶の水健康長寿クリニック院長 白澤卓二先生
1982年千葉大学医学部卒業後、呼吸器内科に入局。1990年同大学院医学研究科博士課程修了。現在、お茶の水健康長寿クリニック院長。

白澤卓二(しらさわ・たくじ)
医師、医学博士
1958年神奈川県生まれ。1982年千葉大学医学部卒業後、呼吸器内科に入局。1990年同大学院医学研究科博士課程修了。東京都老人総合研究所病理部門研究員、同神経生理部門室長、分子老化研究グループリーダー、老化ゲノムバイオマーカー研究チームリーダーを経て、2007年より2015年まで順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座教授。2017年よりお茶の水健康長寿クリニック院長、2020年より千葉大学予防医学講座客員教授就任。日本ファンクショナルダイエット協会理事長、日本アンチエイジングフード協会理事長、アンチエイジングサイエンスCEOも務める。
専門は寿命制御遺伝子の分子遺伝学、アルツハイマー病の分子生物学、アスリートの遺伝子研究。