みずほで3度目のシステム障害、新頭取が迎える厳しい船出
2月28日にみずほ銀行で起きたATM障害について、翌3月1日に記者会見を開いて陳謝する藤原弘治頭取(中央) Photo by Takahiro Tanoue

2月28日、みずほ銀行で3度目となる大規模なシステム障害が発生した。顧客の不信感を拭えぬまま、みずほ銀は4月に頭取を交代し、新体制になる。求められるのは、システム運用を担う専門部隊の再構築だ。(ダイヤモンド編集部 田上貴大)

 わずか10日で世界は一変した。2月19日に行われた首脳人事の記者会見で、みずほ銀行の頭取を退任する藤原弘治氏は晴れ晴れとした表情で感謝の意を述べていた。だが3月1日、同じ会場で会見に臨む藤原氏の顔からは、笑顔が消えていた。

「お客さま、社会の皆さまに大変な心配とご迷惑をお掛けしたことを、深くおわび申し上げる」。藤原氏は、沈痛な面持ちで陳謝した。

 みずほ銀が招いたのは、まさに「二度あることは三度ある」ということわざを地で行く大失態だ。

 2月28日、同行で発生したシステム障害に起因して、約5900台あるATMのうち、ピーク時で7割超の4318台で不具合が起きた。顧客が通帳やカードをATMに入れたところ、吸い込まれたまま返却されないというトラブルも発生。その件数は実に5244件を数える。また、ATMに通帳やカードが吸い込まれ、困った顧客を長時間待たせてしまう対応の在り方も問題視された。

 みずほ銀は過去に2度の大規模なシステム障害を起こし、いずれも金融庁による業務改善命令を受けた、すねに傷持つ身だ。2019年には新勘定系システムである「MINORI(ミノリ)」の全面稼働が始まり、再発防止に向けて万全を期していたはずが、幻想だったと露呈した。

 みずほ銀に何が起きたのか。一連のトラブルは、二つの事象が重なり誘発されたものだ。