中国が産業の成長を支える発電燃料として液化天然ガス(LNG)の利用拡大を目指していることで、国際価格が大荒れとなる事態が巻き起こっている。中国の動向が世界の貿易の流れを大きく変えており、LNGを巡り争奪戦を強いられる近隣諸国では、停電発生の懸念も高まっている。  世界的なLNGの供給不足と異例の寒波の影響が重なり、1月半ばにLNG価格は100万BTU(英熱量単位)当たり32.50ドルと最高値を更新。12月初旬から3倍の水準に跳ね上がった。これに伴い、中国が市場に与える突出した影響力にも注目が集まっている。