コロナで突然変わってしまった世界は、幼い子をもつ親にとっていっそう大変な状況をうみだしました。かつてなく長い時間、親子が家庭の中に閉じ込められる事態となったのです。しかし逆に難しい時期だからこそ、しっかり子どもを学ばせたい、心豊かに遊ばせたい、家族の絆を強めたいと前向きに考える親が多いことも明らかになりました。自身がモンテッソーリ教育で育ち、わが子を自宅で教育する人気子育てコーチである著者がコロナでロックダウンしたロンドンで緊急出版した『モンテッソーリ式 おうち子育て』(エロイーズ・リックマン著、山内めぐみ訳、ダイヤモンド社刊)は、そんなパパ・ママの支えとなり、イギリスでベストセラーになりました。モンテッソーリ、シュタイナー、非暴力コミュニケーション(NVC)など、世界が注目される子育てメソッドを取り込み、おうちでの子育てをストレスフリーに過ごすための方法を、同書から抜粋します。学びを遊びの中に埋め込み、そして楽しい遊びから学んでいける豊富な有能アイデアを紹介します。

モンテッソーリ式おうち子育て
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ほめなくても子どもと喜びを分かち合えます

「ほめ依存」(ほめられたときに脳内に出るドーパミン中毒)を避けたい――そんな話のときにおうち子育てコーチの私によく寄せられるのが「ほめるのもごほうびもダメなら、どうやって子どもと喜びや幸せを分かち合えばいいんですか?」という質問です。

 ほめたりごほうびをあげたりしないと、一緒に喜べないと思うのかもしれませんね。でも、しょっちゅうほめていなくても、あなたが子どもをどんなに愛しているか、認めているかはちゃんと示せます。

 そこで質問です。次の3つには、違いがあるのがわかりますか。

●子どもの好ましい行動を習慣づけたり、悪い行動を変えさせたりするために、ほめる。
●間違えようのない状況で、子どものしていることが正しいとき、事実としてそれを教える。特に子どもから聞かれたとき(たとえば「この文字は“F”だと思うけど、あってる?」「そうだね、あってるよ。“F”だね」とか、「ちゃんとくつはけてる?」「うん、はけているよ」といった具合に)。
子どもの喜びやうれしさに、心から共感する。