第二の「せ」は、政治家だ。政治家との付き合い方を間違えると自分が贈賄などの罪に問われることがあるし、政治家の側に迷惑を掛ける場合もある。政治家との付き合いがある人は、十分な注意をもって適切に付き合わねばならない。

 そして、三番目の「せ」が、目下話題の「接待」の「せ」だ。菅義偉首相の長男が関わったとされる衛星放送関連会社の東北新社による総務官僚接待に続いて、NTTによる谷脇康彦総務審議官(現在は更迭されて官房付)への接待が問題になっている。いずれも公務員の倫理規定に反するので、それなりの地位にあった人が処分を受けて、役職を辞任したり出世に影響したりしている。公務員の人生にとっては大変なことだ。

 なお、立場のある人が気を付けるべきものは、三つの「せ」に加えてもう一つある。濁点が付くので四つの「せ」にできなかったが、「税金」の「ぜ」に気を付けなければならないことを付け加えておく。

 ところで、「立場のある人」とは誰のことか?政治家や組織の幹部、あるいは有名人ではなくても、普通のサラリーマンでもフリーランスでも働いていない人でも、読者のほぼ全てが「立場のある人」だ。というのも、上記のいずれかが問題化すると、経済的な利益だけでなく名誉を失うことになるからだ。

接待をなくすことはできない
理由は「絶大なレバレッジ効果」

 さて、目下ホットな話題である「接待」だが、これはなくすことができないのだろうか?

 結論を先に述べると、接待をなくすことはできないと思われる。それは、接待には絶大なレバレッジ効果(てこの効果)があるからだ。

 レバレッジ効果とは金融の世界でよく使われる言葉だが、この場合「接待の対象である相手側から得られるメリット」が「接待で個人を喜ばせるために必要な費用」の何倍にも及ぶことを指す。

「許認可」にせよ、その時に必要な「情報」にせよ、その経済的価値は莫大だ。一方、接待相手個人をもてなす費用と手間のコストは高が知れている。

 すでに時効の他愛のない昔話をしよう。