過去最長の強気相場は1年前、終わりを迎えた。  その後の米株市場は、度肝を抜かれるほどの回復を見せた。  S&P500種株価指数が過去最高値をつけた後、弱気相場入りし、再び最高値を更新するまでの期間はわずか126営業日という史上最速のスピードだった。  だが、米国では昨春の売り浴びせにつながった新型コロナウイルスがまだ猛威を振るっている。先週には債券利回りの急上昇を受け、10年来人気を誇ってきたIT株の多くが下落した。米株相場は年初からほとんど上昇せず、トレーダーはインフレ圧力に神経をとがらせる。