ステップ3:スマート配送センター

 スマート配送センターの敷地面積は600平方メートルで、センターに配置されている20台の配送ロボットを活用して、5キロ圏内のすべての小包の配送業務を担当する。

 スマート配送センターは、ロボット積載・荷卸し・充電などのエリアと、展示センター、スマートモニターセンターが設けられている。配送ロボットは、自動ナビゲーションによる走行、障害物回避、信号機識別、顔認証などの機能を備えている。

 配送センターに輸送されてきた荷物は、まず配送場所に応じて荷物の再仕分け作業が自動的に行われる。その作業が終わったあと、センターで働く従業員の手で荷物を配送ロボットに積み込み、配送ロボットが直接、消費者に配送する。

 人手による作業はわずかとはいえ、現段階ではまだ完全になくすことはできない。しかし、すでに相当高度な無人化が実現できている。

 このようなスマート配送センターは、すでに湖南省の長沙市と内モンゴル族自治区の区都フフホト市で運営が開始されている。

ステップ4:配送ロボット

 配送ロボットは充電後、100キロの連続走行が可能で、1回に最大30件の荷物を運ぶことができる。なお、センターの1日の注文受付数は2000件だ。

 現在、中国国内の20以上の都市が、京東物流の配送ロボットの走行範囲を団地やコミュニティー、一般道路に広げていて、運用が始まっている。

 まず、配送ロボットが目的地に到着すると、ユーザーに電話やメールを送る。

「私は京東スマート配送ロボットです。無事に階下に到着しました。集荷コードで商品を引き出してください」

 知らせを受けたユーザーは顔認証、受け取りパスワード、携帯アプリのリンクをクリックするといった3つの確認方法を自由に選択して、配送ロボットが届けた荷物を受け取ることができる。ユーザーがすぐに出られない場合は、さらに30分間待つこともできる。

中国の物流の破壊的革命時代の到来

 こうした変化を見て、中国のメディアは、次のようなコメントを発表している。

「2017年、レノボが主催した第3回世界イノベーション大会(Lenovo Tech World)に出席した劉CEOは、『今後、京東による配送は間違いなくロボットに任せる』と壇上で構想を表明していた。この構想はわずか数年で実現し、宅配物流業の破壊的革命時代が到来している」

 無人化時代はすでに私たちのすぐそばに来ている。上海では無人清掃車も登場した。以前は10人で1日かけていた道路の掃除が、今や無人清掃車が2時間で終える。

 こうした時代の変化を受けて、この頃、中国のメディアでは、よく次のような警告を出している。

「人工知能時代は、かつてないスピードと影響力で、私たちの日常生活に溶け込んでくる。無人スーパー、無人物流、無人ガソリンスタンド、無人運転、無人ホテル、自動翻訳…、そう遠くない将来に、通訳、記者、アシスタント、警備員、運転手、トレーダー、顧客サービス…は自分のこれまでの仕事を失うかもしれない」

 日本の皆さんは、こうして近づいてくる無人化時代をどう思うだろうか。

(作家・ジャーナリスト 莫 邦富)