【ワシントン】イスラエルは2019年末以降、イラン産原油などをシリアに輸送していた少なくとも十数隻のタンカーを攻撃した。原油取引で得た利益が中東の過激派組織の資金源になることを警戒した動きだという。米国と中東地域の当局者らが明らかにした。イスラエルとイランの関係に新たな火種が加わった格好だ。  イスラエルは水雷などの武器を使い、シリアへ向かうイラン船籍の船やイランからの積み荷を運ぶ船を紅海などで攻撃していた。イランは米国から、シリアは国際社会から制裁を科されているが、イランは原油数百万バレルをシリアに輸送するなど制裁違反を続けている。