左が押味至一社長、右が天野裕正副社長左が押味至一社長、右が天野裕正副社長 Photo by Tomomi Matsuno

大手ゼネコンの鹿島で社長が交代する。トラブルが相次ぐ中での交代は「引責辞任」なのか否か。トップ人事の深層に迫る。(ダイヤモンド編集部 松野友美)

リニア談合で有罪判決、外環道工事現場付近で陥没事故
トラブルさなかの社長交代

 大手ゼネコンの鹿島でトラブルが相次いでいる。リニア中央新幹線の駅工事を巡る談合疑惑では東京地方裁判所から有罪判決が下った。東京外かく環状道路工事(トンネル工事)では担当工区の近くで道路陥没事故が起きた。

 そんな中で3月9日、鹿島は社長交代を発表した。これにより、6月25日の株主総会後に押味至一社長(72歳)が代表権を持つ会長に、天野裕正副社長(69歳)が社長に就任する。

 このトップ人事は、トラブルの引責辞任によるものなのか。