メロディ・ホブソン氏(51)は、職場の多様性を高めるとする企業の約束が現れては消えていくのを何年も目にしてきた。米コーヒーチェーン大手スターバックスの新会長となる同氏は、今回は異なると考えている。マイノリティー(少数派)が運営する資産運用会社アリエル・インベストメンツの共同最高経営責任者(CEO)兼社長として、ホブソン氏は米国で最も著名な黒人投資家の一人だ。17日にスターバックスの会長に就任し、S&P500構成企業で唯一の黒人女性の会長が誕生する。ホブソン氏は、米国企業の経営トップの職に就任する一握りの黒人女性の一人だ。米企業で黒人女性がそうした職に就くのは非常にまれだ。ホブソン氏の周りでは、最近になって取締役会の仲間入りをした有色人種の女性は他に20人ほどいるという。投資家や規制当局は企業に対し、ボードルームの多様化を一段と求めている。警察に拘束された際に暴行を受けて死亡したジョージ・フロイドさんの事件などを受け、多くの企業は黒人従業員の昇進を後押しする取り組みを加速させている。「アリエルで、私たちは空いている時間にヘッドハンターにならなければいけないと私は冗談を言うの」とホブソン氏は話す。
スタバ新会長に聞く「公民権運動3.0」と多様性
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