「年金の繰り下げ受給」が向いている人、向いていない人【改正年金法対応版】Photo:PIXTA

年金の受け取り額を増やすことができる「年金の繰り下げ受給」は超人気テーマだが、実は、繰り下げには向いている人と向いていない人がいる。そこでファイナンシャルプランナー(FP)である筆者が、六つのケースで繰り下げをすべきか、すべきでないかを診断。ケースによっては、老後資金確保のためにより適切な「第3の道」も提示した。(生活設計塾クルー ファイナンシャルプランナー 深田晶恵)

「年金繰り下げ受給」の魅力は
自分で決めることができること!

 今週月曜日の3月15日から、ダイヤモンド編集部による『年金法大改正 損をさせない活用術』の全4回特集が掲載されている。同特集の昨日17日付の記事『年金繰り下げ受給で「手取り」はいくら増える?FPが独自試算【改正年金法対応】』において、“独自試算”を担当した。手取り額一覧表をぜひご覧いただきたい。

 年金の繰り下げ受給は、50~60代に関心が高い話題なので、この連載でもう少し掘り下げてみたいと思う。

 そもそも、なぜ「年金の繰り下げ受給」の話題は、多くの人から関心を集めるのか。記事の閲読率も高いと聞くし、私のもとに退職後の生活設計の相談に来る人から質問を受ける機会も多い。