ストーカー規制法改正に足りない2つの論点、必要なのは厳罰だけか
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今国会で成立する見通しのストーカー規制法改正案。成立すればGPSでの監視行為を規制対象に盛り込むこととなる。一方で、被害当事者や支援者は、不足の論点を訴えている。(取材・文/小川たまか)

GPSを使った監視行為
「ストーカー規制法に当たらない」の衝撃

「改正していただきたいと思っている点はGPSによる監視行為もつきまといの定義に入れることのほかに2点、恋愛とそのもつれからという動機の縛りをなくすこと、そして加害者の治療を義務化することです」

 2月24日に行われたオンライン記者会見の中で、文筆家の内澤旬子さんはこう話した。内澤さんは、自身が被害に遭った経験を『ストーカーとの七〇〇日戦争』(文藝春秋/2019年)にまとめている。

 昨年、GPSを使った監視行為はストーカー規制法で禁じられている行為に当たらないという最高裁判決が出た。女性の車に勝手にGPSを取り付け、居場所を把握した2件の事案について、最高裁はストーカー規制法の「見張り」に当たらないと判断したのだ。

 この判決は被害当事者や支援者など関係者に衝撃を与え、それまで2度改正されていたストーカー規制法のさらなる見直しを求める声につながった。