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刑事が実践している、たった一秒で沈んだ気持ちを上げる方法Photo: Adobe Stock

姿勢を変えただけでも気持ちは前向きになる

 自信がないやつはそもそも猫背で歩く。犯罪者が捕まったときに下を向きながら連行されているのをテレビで見たことがあるだろう。まさにあれだ。

 人間はやましいことがあって、顏を堂々と見せられなければ、下を向いて歩くものだ。

 それから取り調べでもそうだ。最初は威勢がよくて胸張って大騒ぎしているやつも証拠を突き付けられて、ぐうの音も出ない状況になると顔を伏せる。そして、体も前のめりになり、ふさぎ込んでしまうのだ。

 職場でも学校でも朝から下を向いて歩いているやつがいるだろう。きっと何か嫌なことでもあったのだろう。とても今日一日元気に過ごせるようには見えない。

 下を向きたくなったら、重力に逆らわないといけない。

 背筋を伸ばす、そして胸を張る。それだけで見た目は数段変わっていく。意識も上を向くのだ。

 刑事がちょっと偉そうに見えるのは、そういう心構えでいるからだ。そう思っている人が世の中に多いということは、理に適っているのだ。内心複雑だが……。

 若手刑事に顕著に表れるのが姿勢だ。捜査が行き詰まり、悪い状況のときは決まって下を向きながら報告に来る。姿勢を見た瞬間にいい報告ではないことがわかる。だから言うのだ。

「顏を上げて胸張って報告に来い!」

 気分が落ち込みがちなときはどうしても下を向きたくなる。オレだってそうだ。しかし、あえて背筋を伸ばし、胸を張って歩いてみよう。姿勢を変えただけでも気持ちは前向きになるものだ。

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