――筆者のリサ・ウォード氏は米バーモント州在住のライター
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ロボットが人間のリスク選好行動を促す可能性はあるだろうか?
「The Robot Made Me Do It(ロボットがそれをやらせた)」という新たな研究によると、その可能性があるという。研究者たちは、ロボットの「ペッパー」が、学生たちがリスク選好的な決断をする傾向に影響を与えるかどうかを実験室環境で観察した。小包の配達や空港での案内、理学療法中のリハビリ患者の動機付けなど、日常生活でロボットの存在感が高まっている中、人間がロボットとどのように関わっているのか、特定の状況下でロボットがどのような影響を及ぼすのかについて理解を深めることは一段と重要になるだろう。
この研究では、リスク選好行動を評価する試験としてコンピューター画面上の風船を破裂させないように膨らませるテストを反復して行った。学生1人がそれぞれ30回テストを受け、風船を膨らませるごとに1ペニー(約1.53円)を獲得する。風船が破裂する前に膨らませるのを止めればそのお金は保持できるが、風船が破裂すれば失ってしまう。