日立製作所は米IT(情報技術)エンジニアリング企業のグローバルロジックを96億ドル(約1兆0600億円)で買収すると発表した。この大きな賭けは要するに、企業向けソフトウエアが重工業分野でビッグデータの力を解き放つことを見込んだものだ。他の老舗ハードウエアメーカーが相次ぎ、急成長する企業向けソフトウエア開発への投資にかじを切る中、日本の巨大製造企業もそれに追随したとアナリストはみる。日立はかつてテレビやビデオレコーダー、電池などで名をはせたが、新型コロナウイルスによる制限下で産業界が一段とデジタル化を加速させるのを受け、この分野に頭から飛び込むことにした。日立はこの分野でグローバルロジックの製造、エネルギー、その他の分野におけるエンジニアリングのノウハウを活用し、日本国外に事業を拡大する狙いがあると、同社のITインフラ部門、日立ヴァンタラのガジェン・カンディア最高経営責任者(CEO)は語る。
日立が米IT企業買収に1兆円投じる理由
グローバルロジックの買収で企業向けソフトウエアの活用を目指す老舗メーカー
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