危機に見舞われた株式は、ひとたび損失の全容が明らかになれば反発を狙える銘柄になる。スイスの金融大手クレディ・スイスはトマス・ゴットシュタイン最高経営責任者(CEO)が全力を尽くしているにもかかわらず、まだそこまで至っていない。クレディは6日、ファミリーオフィス(個人資産の運用組織)の米アルケゴスの崩壊に絡むコストが44億スイスフラン(約5200億円)に上るとの見方を示した。ゴットシュタイン氏は減配や自社株買いの停止を打ち出し、投資銀、リスク・コンプライアンスの各部門に新トップを任命した。アルケゴス問題や英サプライチェーンファイナンス会社グリーンシル・キャピタルの破綻を巡っては、外部調査も実施される予定だ。
クレディ・スイスの立て直し、ほんの始まり
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