人間関係の悩みやストレス、不安を抱えている人は多い。「緊張で心臓のドキドキが止まらない」「失敗したらどうしようと不安になる」「本番に弱い自分が嫌いだ」、そんな自分を変える元刑事のメンタル強化術『刑事(デカ)メンタル 絶体絶命のピンチでちびってしまう人でも動じないハートが手に入る!』を紹介。刑事生活20年。ガサ入れ、犯人確保、張り込み……修羅場という修羅場を潜り抜けてきた元警部による「心を強く保つ習慣」です。常に死と隣り合わせの環境下で巨悪と戦い、人を疑い、時には一般人に罵倒されながらも正常な心持ちで戦うために開発してきた、圧倒的自信と活力が楽しく備わる最強メンタルメソッドを手に入れてください。

刑事が実践している、人の恨みを回避する方法Photo: Adobe Stock

人の恨みは正直怖いが、やられる前に、褒め殺す!

 刑事という職業は時につらい。感謝されることが多いが、犯罪者に逆恨みされることがある。

 お礼参りという言葉をご存じだろうか。本来は神社仏閣でしたお願い事が成就したら、そのお礼に参拝することだ。しかし、刑務所からシャバ(通常の社会)に戻ってきた者が報復行為をすることも指す。

 人の感情なんてわからない。脅迫されることがあるかもしれない。家族に影響があるかもしれない。考え出したらキリはなく、胃がキリキリする人もいる。

 受刑者から脅迫めいた手紙がくることだってあるのだ。もちろん、場合によっては脅迫罪が成立するわけだが、もらったほうはたまったもんじゃない。

「あんたにも家族がいたよな」

 明確には脅さないが、そんな言動を残すこともある。

「いちいちビビっていたら身が持たないわ!」と、声に出しては言えないが、心の中で叫びたくなるものだ。

 人の恨みは正直怖い。嫉妬や妬みなど、恨みを買うケースは世の中にいくらでもある。たとえ自分のせいじゃなくても、そうなることがある。世の中は世知辛い。

 そんなときは、第三者に、「あなたのことをよく思っている」というメッセージが伝わるように吹き込んでもらおう。「褒めてたよ」「『すごい』と言っていたよ」など、相手の自尊心をくすぐるのだ。褒められて嫌な人間はいない。褒め殺しなら、やられても嫌な人はいないだろう。相手も憎むやつ、嫌いなやつという認識を変えてくれるに違いない。

 やられる前に、先にやるのだ!

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