投資対象としてゴールド(金)を保有している人はあまり多くないだろう。しかし、「ゴールドが近い将来最も有力な投資先の1つになる」と提唱するのは、YouTube再生回数1億回を超える人気投資家の高橋ダン氏だ。著書『ゴールド投資──リスクを冒さずお金持ちになれる方法』では、ゴールドに投資する根拠から投資の実践方法まで余すことなく語った。本稿では、特別に本書から一部を抜粋・編集して紹介する。

ゴールド投資Photo: Adobe Stock

すべての卵を一つのカゴに入れない

 投資期間が長期になるほど、想定していないことが起きる可能性は大きくなります。

 急激なインフレが起きる、どこかの国が破綻する、大きな自然災害が発生するなど、市場のクラッシュを誘発するような出来事も、残念ながらいつかきっと起きると思います。

 重要なのは、そのようなリスクを認識した上で、ダメージを軽減、または回避できる対策をしておくことです。

 第1章では、ゴールド投資が「保険」になり、株や現金を持つリスク対策になるという話をしました。

 その考えを大前提とした上で、ゴールド投資そのものについても複数の商品を組み合わせて分散します。

 理論上、投資先を分散するほどリスクが低くなり、同時に投資のパフォーマンス(利回りや利益率)も下がりやすくなります。

 ただ、金はこれまで説明してきたとおり、供給量に上限があり、マネーサプライの増加やインフレリスクに向かうトレンドなどが追い風になるため、その他の分散投資と比べて、パフォーマンスはそれほど下がらないと考えられます。