投資対象としてゴールド(金)を保有している人はあまり多くないだろう。しかし、「ゴールドが近い将来最も有力な投資先の1つになる」と提唱するのは、YouTube再生回数6000万回を超える人気投資家の高橋ダン氏だ。2月刊行予定の著書『ゴールド投資──リスクを冒さずお金持ちになれる方法』では、ゴールドに投資する根拠から投資の実践方法まで余すことなく語った。本稿では、特別に本書から一部を抜粋・編集して紹介する。

ゴールド投資Photo: Adobe Stock

ゴールドでリスクを抑えてお金を増やす「3大原則」

 ここからは、ゴールド投資の具体的な方法を見ていきます。

 金や金関連の投資商品はいくつかありますが、私がおすすめしたいのは、金のETF(米ドル建てと円建て)、金現物、銀・プラチナ・パラジウムのETF、ビットコインです。

 これらを組み合わせて、分散効果が高い資産を作っていきましょう。

 私がおすすめするゴールド投資のキーワードは3つあります。「長期」「分散」「積立」です。

(1)長期

 1つ目のキーワードである「長期」には、「短期で資産は作れない」という現実をきちんと踏まえることで、焦ったり、慌てたり、その結果として過度なリスクを取りすぎたりするのを防ぐことが大事という意味があります。

 また、金や金関連の商品は常に価格が変わるため、時間をかけて買うタイミングを分散することで、高いときに一度に買ってしまうリスクを抑えることができます。

(2)分散

 2つ目のキーワードの「分散」は、買うタイミングを分ける時間分散と、投資先を分ける商品の分散を心がけるという意味です。

 投資期間が長期になるほど、想定していないことが起きる可能性は大きくなります。

 急激なインフレが起きる、どこかの国が破綻する、大きな自然災害が発生するなど、市場のクラッシュを誘発するような出来事も、残念ながらいつかきっと起きると思います。

 重要なのは、そのようなリスクを認識した上で、ダメージを軽減、または回避できる対策をしておくことです。

 第1章では、金投資が「保険」になり、株や現金を持つリスク対策になるという話をしました。その考えを大前提とした上で、金投資そのものについても複数の商品を組み合わせて分散します。

 理論上、投資先を分散するほどリスクが低くなり、同時に投資のパフォーマンス(利回りや利益率)も下がりやすくなります。

 ただ、金はこれまで説明してきたとおり、供給量に上限があり、マネーサプライの増加やインフレリスクに向かうトレンドなどが追い風になるため、その他の分散投資と比べて、パフォーマンスはそれほど下がらないと思います。