投資対象としてゴールド(金)を保有している人はあまり多くないだろう。しかし、「ゴールドが近い将来最も有力な投資先になる」と提唱するのは、YouTube再生回数6000万回を超える人気投資家の高橋ダン氏だ。2月刊行予定の著書『ゴールド投資──リスクを冒さずお金持ちになれる方法』では、ゴールドに投資する根拠から投資の実践方法まで余すことなく語った。本稿では、特別に本書から一部を抜粋・編集して紹介する。
ほったらかし、ストレスフリーで投資できる
本章の最後に、金は手軽に買うことができ、長期で安心して持てる商品であることを書いておきます。
これが金を買ったほうがよい6つ目の理由です。
私が勧める金投資の方法は、少額でよいので長期でコツコツ買っていく方法です。
買付方法は積立がよいでしょう。買っていく期間は、最低でも1年以上で、できれば引退して年金生活になるまで買ってほしいと思います。
長期で買うほど、金の「保険」としての効果が高まり、マネーサプライの増加やインフレなどによる値上がりも期待できます。
自動で買い付けるようにしておけば、買い忘れることがありません。
その時々の値動きを見る必要もありませんし「老後まで現金化しない」と決めてしまえば、ずっとほったらかしのまま自然と金が増えていきます。
時間を分散してリスクを抑える
また、長期の積立は、買うタイミングを長期的に分散するということですので、分散投資によって値下がりリスクを軽減できます。
分散投資というと投資する商品を分けることとイメージする人が多いかもしれませんが、買付のタイミングを分けることも重要です。
コロナショックのようなクラッシュで一時的に金価格が急落したとしても、長期で積立てるのであればやがて価格が回復する可能性が大きくなります。
むしろ、下落時と下落中は金価格が安いわけですので、安価で金を増やすことができます。
短期的な急落は、そのときは「下がった」「大変だ」と感じるかもしれませんが、長期チャートで振り返ってみると一時的で小さな値動きに見えるものです。
実際、リーマンショックのときには金価格が一時的に下落しましたが、その前から続く上昇トレンドの流れで見れば、それほど大きな値動きには見えないでしょう。
長期チャートで見るなら、むしろ2011年から2015年にかけての下落のほうが目に入るだろうと思います。
このような数年にわたる下落も、長期投資の場合は結果的に「安く買えた時期」になるでしょう。
ただ、手持ちの金の資産価値が下がるため、資産額そのものが減るのは事実です。そのリスク対策として、金だけに絞って投資するのではなく、株や債券など金以外の投資商品も持ち、分散投資するのがよいと思います。
また、金関連の商品にもいくつか種類があります。
前述したように、バフェットは金鉱山の株を買い、ダリオは金価格と連動するETFを買い、中央銀行は金そのものを買っています。
この3つは、いずれも金関連の投資商品ですが、特徴や値動きなどが異なります。そのため、金投資の中でも分散を考えることが大切です。(分散投資の詳細は4章で詳しく解説します)
(本原稿は『ゴールド投資──リスクを冒さずお金持ちになれる方法』からの抜粋・編集したものです)