投資対象としてゴールド(金)を保有している人はあまり多くないだろう。しかし、「ゴールドが近い将来最も有力な投資先の1つになる」と提唱するのは、YouTube再生回数1億回を超える人気投資家の高橋ダン氏だ。著書『ゴールド投資──リスクを冒さずお金持ちになれる方法』では、ゴールドに投資する根拠から投資の実践方法まで余すことなく語った。本稿では、特別に本書から一部を抜粋・編集して紹介する。

ゴールド投資Photo: Adobe Stock

低リスクでお金を増やしていくポートフォリオ

 ここでは私が個人的に最善だと思う配分を紹介します。

 まず、投資可能な資金を「短期投資分として10~30%」、「長期投資として70~90%」の割合で分けます。

 次に、長期投資用の資金(全体の70~90%)を、以下の3つに、各配分を目安にして分けます。

・[1]景気上昇を想定した資産(リスク・リワードが大きい資産)

 株、社債、不動産(先進国、途上国、ドル建て、円建て、他通貨建て)に40~60%を配分します。

・[2]景気低迷に備える資産(リスク・リワードが小さい資産)

 国債(アメリカ、欧州)、現金に10~30%を配分します。

・[3]上記の2つと連動性が薄い資産

 コモディティ(金などの貴金属、ビットコイン、その他のコモディティ)に20~40%を配分します。

長期分散投資のポートフォリオ

初心者には「金のETF」がおすすめ

 コモディティに投資をする上でも、数種類の商品に投資することで、分散投資の効果が高められます。

 ただし資金が少額の場合、「あれもこれも買いたい」と思っても、予算的に買えないことがあるかもしれません。

 そのような場合、コモディティ投資の中では「金のETF」を優先して買うのがよいでしょう。

 コモディティ投資の最も重要な理由が「相場のクラッシュに巻き込まれないための保険をつくること」だからです。

「金鉱株」「銀」「プラチナ」「パラジウム」「ビットコイン」などは、金よりも景気や株式市場との相関性が高いため、後回しでよいと思います。

 また「金現物」は、景気や株式市場との相関性は薄いのですが、購入や維持管理にコストがかかるのが難点です。

 そのような点を踏まえると、優先したほうがよいのは金のETFで、資金が少ない場合は、米ドル建てと円建てのETFを月々交互に買っていくのがよいでしょう。