半導体不足が長引いている。世界の主要な半導体メーカーは、家電やパソコン、自動車など、あらゆる製品の生産を妨げている供給不足を克服しようとしている。半導体メーカーは、製造工程の変更や生産ラインの入れ替えなどにより、供給を増やそうとしている。だが即効性のある解決策はなく、来年にかけて供給不足が続く公算は大きいと業界幹部はみている。需要の急増に加え、半導体メーカーは供給を直撃する出来事に相次いで見舞われ身動きが取れなくなっている。米中の政治的摩擦の継続や、供給不足の長期化への懸念から、備蓄を進めているメーカーもある。現在不足しているのは比較的低性能の半導体チップ。業界大手が高い利益率を求めて最先端のチップに移行したためだ。新たな生産能力の構築には通常、何年もかかる。
半導体不足、なぜ解消が難しいのか
メーカーの戦略的な賭けを狂わせた要因とは
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