インドでは新型コロナウイルス感染者の急増で医療システム崩壊の恐れがあり、首都ニューデリーがロックダウン(都市封鎖)に踏み切ったほか、他の地域も追随する可能性が出ている。それが今、金融市場にも波及しつつあり、インド株は再び打撃を受けている。インドの新たな混乱は、他国でも繰り返される可能性がある。各国政府の前例のない経済支援が市場を時にパンデミック(感染症の世界的大流行)が継続していないかに見せているが、公衆衛生危機は依然、影響を及ぼしかねない。投資家はこの事実を心に留めておくべきだ。これまで比較的うまくコロナを封じ込めてきたタイやカンボジアなどでの足元の感染拡大は、コロナの状況が現場でいかに急速かつ予想外に変化しかねないかをまさに思い知らせるものだ。