米ミューチュアルファンド「インフィニティQダイバーシファイド・アルファ・ファンド」は5億ドル(約540億円)近い損失を出し、閉鎖された。その背景には、大規模なデリバティブ(金融派生商品)投資についての誤った評価があったとみられる。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)や専門家、トレーダーらが開示資料を分析したところ、そうした実態が浮かび上がった。インフィニティQキャピタル・マネジメントは米証券取引委員会(SEC)に提出した資料の中で、投資対象の評価を開示している。トレーダーや研究者によると、この中には誤った評価や、市場の状況と一致しない例が少なくとも3件あった。計算上あり得ない評価も見られたと、開示資料を確認したモルガン・スタンレーの元マネージング・ディレクターは言う。
閉鎖した17億ドル規模の米投信、謎多い運用実態
米投信「インフィニティQダイバーシファイド・アルファ」 スワップで不適切な評価か
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