「海洋超大国」を目指す中国政府の取り組みの一翼を担う同国漁船団は、他を大きく引き離す世界最大規模に膨張している。漁船団は一段と攻撃的になり、世界中で摩擦を引き起こしている。中国漁船団は、急拡大している同国の中産階級に年間何百万トンもの海産物を供給している。外国の政府、漁業従事者、自然保護団体などは、中国漁船団の違法操業を非難している。違法行為の中には、禁止された漁具の使用や、他国海域への不法侵入なども含まれている。影響を受けている国の政府や漁業関係者によれば、こうした行為は、地元経済を破壊し、ガラパゴス諸島周辺を含む生態系を危機に陥れている。中国漁船団は、世界中に港湾ネットワークを張り巡らすことなどで、同国の海洋支配域の拡大を助けている。巻き上げ機と漁労ブームを備え巨大な漁網を操るこれら漁船は、全長が平均200フィート(約61メートル)近く、海軍巡視艇の倍の大きさのものもある。漁船乗組員は、近隣諸国との領有権争いの対象となっている海域の島々の利用実績作りに貢献している。
海洋超大国を目指す中国、世界最大の漁船団が先導
世界中に港湾ネットワークを張り巡らし中国の海洋支配を支援
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