菅原一秀氏の事務所
菅原一秀氏の事務所 Photo:Diamond

前経済産業相の菅原一秀衆院議員(自民・東京9区)の公設秘書が選挙区の有権者に香典などを渡していた問題で、東京地検特捜部がこれとは別に菅原氏が選挙区内の夏祭りなどで主催者側に「祝儀」名目で現金を配った疑いがあるとして、任意で事情を聴いていたことが明らかになった。香典などを巡っては、菅原氏が秘書らを通じて現金や有価物を有権者に渡していたとして公職選挙法違反容疑で特捜部の聴取を受けたが、不起訴(起訴猶予)となっていた。その後、検察審査会が「起訴相当」と議決し、特捜部が再捜査していたが、果たして立件される可能性はあるのだろうか。(事件ジャーナリスト 戸田一法)

政治家の寄付は違法
受領側が罪に問われる可能性も

 新たに浮上した疑惑は2018年以降、菅原氏が夏祭りや盆踊りなどの行事を主催する町内会や商店街に、その都度、数千円~1万円を提供していたというものだ。

 地域の行事などを伝える町内会の掲示板に「政治家からの寄付はダメ」などと記載されたポスターが貼ってあるのを目にされたことがあると思うが、これは政治家が選挙区の有権者に寄付する行為を公職選挙法が禁じているためだ。

 実は公選法には厳しい規定があり、寄付した政治家に対する罰則は50万円以下の罰金で、罰金刑以上が確定すれば失職する。選挙が近ければ、受け取った側が「被買収」とみなされ、罪に問われる可能性もある。

 以前に取り沙汰された問題は、菅原氏の秘書らが17~19年、選挙区内の有権者9人に香典計12万5000円、18人に故人の枕元に飾る枕花(計約17万5000円相当)を提供したとされた。