少額から始める個人投資家にとって、最適の投資は「FX」でも「仮想通貨」でも「投資信託」でもない。「小型株集中投資」が一番だ。だが、ほとんどの人は、こう思うのではないか?
「集中投資は高リスクで危険」「分散投資は低リスクで安全」
「無名企業の小型株は不安定で損する」「有名企業の大型株は安定して儲かる」
あたかも常識のように思い込んでいることが、実際のところ「非常識」、大間違いなのである。分散投資が有効なのは、保有資産が億単位の富裕層のこと。手元資金が少ない個人投資家が同じことをしても、お金はたいして増えない。実は小型株集中投資こそ、究極の投資法なのだ。
これは大学生のときに知識ゼロから投資を始め、さまざまな失敗を経験しつつも、大きな資産を築いた『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円』の著者がたどり着いた“投資スタイルの最終結論”。基本的な戦略は、1年以内に株価3倍以上になる「小型株」を見つけて、1銘柄に集中投資すること。一般の会社員も、10年あれば資産1億円超えの“億り人”になれる可能性が高い投資手法だ。続編となる『小型株集中投資で1億円【実践バイブル】』では、さらに踏み込んだ実践的投資法を手とり足とり指南している。
最大年間利まわり+600%、1銘柄の最大投資益+1200%など、1銘柄だけでも億単位のリターンを得ている著者が、自らの投資手法を公開する。
※本稿は、『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円』より一部を抜粋・編集した2019年12月の記事を再構成・掲載したものです。
はじまりは夏休みの暇つぶし
私が投資をはじめたのは、大学3年生のときでした。大学の夏休みは、8~9月にかけて2ヵ月くらいあります。その間、「なにか新しいことをはじめてみよう」と思い、ふと頭に浮かんだのが、たまたま「投資」だったのです。とても軽いノリだったのですが、これが人生のターニングポイントになりました。
とはいえ、当時は投資の知識がほとんどありませんでした。映画やマンガの一場面でみたくらいの知識しかなく、「大金を動かして、なんだかカッコよさそうだな」という漠然とした印象でした。そうやって、夏休みの暇つぶし程度の感覚で、「うまくいけばお金も増えて一石二鳥じゃん!」と、のん気に考えていたのです。(これが仇あだとなって、のちに痛い目にあいます……)
投資といっても、具体的になにをどうすればいいのか、まったくわかりません。本当に“投資知識ゼロ”だったのです。インターネットでいろいろと調べるところから、手探り状態でスタートしたのでした。
知識ゼロでFX取引にチャレンジ
投資といっても、たくさんの種類があることも、まったく知りませんでした。調べてみると、株式のほかにも、個人向け国債・社債、投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)、金、先物取引、FX(外国為替証拠金取引)などたくさんあることがわかりました。そのなかから、私は「少額から投資できる」という理由でFXを選びました。
でも、FXがどういうものなのか、ぜんぜん知りません。なにごとも「習うより慣れろ」というのが私のモットーなので、「まぁ、とりあえずやってみるか」と、軽いノリではじめてみました。まずはインターネットでみつけたネット証券にFX口座を開設して、「証拠金」として家庭教師のアルバイトで稼いだ30万円を入金しました。
大学生だった私にとって、30万円はかなりの大金です。しかも当時、銀行口座に入っていたほぼ全財産をつぎ込んだのです。FXは、レバレッジ(証拠金倍率)を利用すると、実際の証拠金より大きな金額を運用することができます。当時のFXはレバレッジが100倍まで利きましたから、証拠金30万円でなんと3000万円まで運用できました。
こんな基本すら知らず、ハイリスクなFXをはじめたのです。
あっという間に投資した全額を失う……
よくわからないまま、ネット証券のサイトにログインして、とりあえず「米ドル/円、10の買い」と入力して、注文ボタンを押してみました。「まあ、試しに10くらい買っておくか」というノリです。ところが、あとでこれが「10万ドル」、日本円で1000万円以上の買い注文だと知って、血の気が引きました……。
そんな投資のド素人が軽い気持ちで手を出したFXなど、うまくいくはずがありません。あっという間に証拠金30万円を全額失ってしまいました。当時のほぼ全財産を失ってしまい、かなり凹みました……。でも、そこで投資をやめようとは思いませんでした。
とはいうものの、さすがにこれはちゃんと勉強しなくてはいけないと反省! そこから投資の本や雑誌を買ったりして、投資の勉強をはじめたのです。
※本稿は、『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円』より一部を抜粋・編集した2019年12月の記事を再構成・掲載したものです。