中国による少数民族ウイグル族に対する弾圧を「ジェノサイド(民族大量虐殺)」と表現するかどうかを巡り、米国の同盟国の間で意見の隔たりが目立ってきた。ニュージーランド政府は5日、ウイグル族に対する人権侵害をジェノサイドとして非難する議会の動議を阻止した。長年親密な関係を築き安全保障問題でも足並みをそろえる米国と、最大の貿易相手国である中国との間で、難しいかじ取りを迫られている現状が改めて浮き彫りとなった。隣国オーストラリアも、ジェノサイドと呼ぶことには慎重な姿勢を示している。中国が国内外で強引な言動を強めていることを受けて、米国は同盟国に対し「対中共闘」を呼びかけている。米国は今年に入り、中国が新疆ウイグル自治区でウイグル族に対してジェノサイドを行っていると表明。英議会もジェノサイドと断言することを承認した。
ウイグル問題、対中包囲網に溝 豪・NZが消極的
「ジェノサイド」認定めぐり
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