世界最大手の資産運用会社と、世界で最も著名な投資家の意見が真っ向から対立している。
ブラックロックは先頃開催されたウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイの年次株主総会で、気候変動リスク管理や事業全般のダイバシティー(多様性)強化に関する情報開示を同社に義務づける株主提案に賛成票を投じた。結局、2つの株主提案は承認されなかったが、約25%の賛成票を集めた。
ここにきて、ESG(環境・社会・企業統治)問題に一段と注力するよう要求する資産運用会社と、それをはねつけようとする企業経営陣との緊張が高まっており、ブラックロックの行動はこうした風潮を改めて印象づけた。バフェット氏はバークシャーの現行方針は適切との立場を示している。