NHKの人気番組「所さん!大変ですよ」のサウナ特集(2021年5月20日放送)出演で話題!「医者が教えるサウナの教科書」の著者、サウナ教授こと加藤容崇先生が、番組でも話題騒然となった、「サウナにまつわる都市伝説」のウソホントを、同書の中から解説します。
サウナが空前の大ブームになっています。今回、「所さん!大変ですよ」では、世間一般に信じられている「サウナの都市伝説」を街で探ったところ…。
多くの人が信じている「サウナの効用」は、次の5つだと分かりました!
1位 デトックス
2位 ダイエット
3位 美肌
4位 酒が抜ける
5位 疲労回復
どれも「ありそう」ですよね。では医学的には、どれがホントで、どれがウソなのでしょうか?
「サウナでダイエット」もウソ!?
まず「デトックス」。
これはもっとも多くの人がイメージするサウナの効能ですが、ウソです。
サウナに入っても、排出される汗はほとんどが水分。体内の老廃物が排出されることはありません。同じ理屈で、「酒が抜ける」もウソです。二日酔いというのは、血液の中にアセトアルデヒド(アルコールの代謝物)が残っている状態を言いますが、アセトアルデヒドは汗として出にくい性質があるため、サウナに入っても解消されません。
気になる「ダイエット」ですが、これもウソ。汗が出て、一時的に体重が減ったり、むくみがとれることはありますが、サウナに入るだけで直接的に痩せる効果はありません。(「痩せやすい身体になる」という効果はあります。詳しくは「医者が教えるサウナの教科書」に。)
一方、「美肌」効果は、ホントです! サウナに入ると、血流が良くなるので新陳代謝が促進され、美肌効果が期待できます。
そして、気になる「疲労回復」効果も、ホントです! サウナに入ると、温熱効果によって凝り固まった筋肉が和らぐので疲労回復につながります。
また、番組では紹介しきれなかったのですが、実はサウナの疲労回復効果には、「肉体疲労」だけでなく「脳疲労」も解消する効果があるのです。肉体疲労を解消する手段はいろいろあっても、脳疲労を解消する手段はあまりないですよね。このあたりの詳細についても、「医者が教えるサウナの教科書」では解説しています。ぜひ、参考にして、正しくサウナを楽しんでください。
サウナを利用する際には、きちんとコロナ対策を行なっている施設で、皆さん自身も万全の対策を行って楽しんでください(「医者が教えるWithコロナ時代の「サウナの入り方」10ヵ条とは」も参考に!)。また、日本サウナ学会のHPでは、コロナ対策をきちんと行っているサウナ施設のリストを公開していますので参考にしてください。
監修 慶應義塾大学医学部特任助教・医師 加藤容崇先生
北海道大学医学部医学科を経て、同大学院(病理学分野専攻)で医学博士号取得(テーマは脳腫瘍)。北海道大学医学部特任助教として勤務したのち渡米。ハーバード大学医学部附属病院腫瘍センターにて膵臓癌研究に従事。帰国後、慶應義塾大学医学部腫瘍センターや北斗病院など複数の病院に勤務。専門はすい臓がんを中心にした癌全般と神経変性疾患の病理診断。
慶應義塾大学医学部特任助教・日本サウナ学会代表理事
群馬県富岡市出身。北海道大学医学部医学科を経て、同大学院(病理学分野専攻)で医学博士号取得(テーマは脳腫瘍)。北海道大学医学部特任助教として勤務したのち渡米。ハーバード大学医学部附属病院腫瘍センターにて膵臓癌研究に従事。帰国後、慶應義塾大学医学部腫瘍センターや北斗病院など複数の病院に勤務。専門はすい臓がんを中心にした癌全般と神経変性疾患の病理診断。
また、病理学、生理学にも詳しく、人間が健康で幸せに生きるためには、健康習慣による「予防」が最高の手段だと言うことに気づき、サウナをはじめとする世界中の健康習慣を最新の科学で解析することを第二の専門としている。サウナを科学し発信していく団体「日本サウナ学会」を友人医師、サウナ仲間と作り、代表理事として活動中。『医者が教えるサウナの教科書』(ダイヤモンド社刊)が初めての著書となる。