民泊仲介サイト大手の米エアビーアンドビー(Airbnb)は2年前、ブッキング・ホールディングスやエクスペディアなど世界的なオンライン旅行代理店大手に対抗するため、事業規模を拡大しているように見えた。そこに新型コロナウイルス感染流行が発生し、規模縮小を余儀なくされた。当初からそのほうが得策だったのかもしれない。ブッキングは旅行のあらゆる側面を一つにまとめた「コネクテッド・トリップ」のためのいわば「スーパーアプリ」の構築に注力してきた。コロナ前には、エアビーも同じような方向に向かっているかに見えた。高級な民泊サービスのプラットフォーム、ラグジュアリー・リトリーツを買収し、ハースト・マガジンズとの合弁事業で紙の媒体のみの旅行雑誌にも投資した。その後さらに、ホテル予約サイトを手掛けるホテル・トゥナイトを買収したほか、初の交通担当責任者を起用した。
エアビーの民泊特化、業界潮流に逆行が奏功
旅行業唯一の統合アプリは小粒がミソ
有料会員限定
あなたにおすすめ