犯罪ネットワークに関与したとみられる容疑者が世界各国で逮捕され、その数は数百人規模に達している。背景には米連邦捜査局(FBI)が密かに管理し、暗号化メッセージをやり取りできるプラットフォームの存在があった。そこでは、容疑者らが麻薬取引や資金洗浄(マネーロンダリング)に関する計画を進める上で「Anom」と呼ばれるプラットフォームを使用するよう仕向けられていたという。「トロイの盾作戦」と呼ばれるこの世界規模のおとり捜査では、FBIが各国の法執行機関で構成されたグループを指揮し、Anomをひそかに監視。同サービスは犯罪世界では重宝される秘密裏でのやり取りが可能なことを売りにしていた。おとり捜査は今週、米国、欧州、オーストラリア、ニュージーランドで相次ぎ開かれた会見で明らかにされた。国際犯罪組織の関係者とされる人物らは、安全なやり取りを行う方法としてプラットフォームを利用していた。だが、当局が100カ国以上で1万2000人以上による2700万通のメッセージを監視していたことに気付いていなかったという。
国際的おとり捜査、背景にFBIの監視プラットフォーム
16カ国で数百人逮捕
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