――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター ***  米景気は急拡大している。雇用はなぜ急成長していないのか。  ここ3カ月で雇用者数は160万人増加し、年初から5月までに1.7%増加している。これは通常であれば目覚ましい成長だ。だが今は通常ではない。経済活動は急速に再開し、消費者は連邦政府の支援資金で潤っている。小売売上高、製造業受注、住宅市場はいずれも好調だ。調査会社IHSマークイットの月次データによると、インフレ調整後の国内総生産(GDP)は1-5月に5.3%増加した。  GDPと雇用のギャップは労働者1人当たりの生産性の急上昇で説明がつく。