――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  自動車業界を一変させるテクノロジーのトレンドから逃れられないのなら、フェラーリはそれをリードする必要があるだろう。  これは、同社の最高経営責任者(CEO)にベネデット・ビーニャ氏を選んだジョン・エルカン会長の異例の人事から伝わる、メッセージの一つだ。CEO人事を巡っては、9日に発表されるまで何カ月も憶測を呼んでいた。ビーニャ氏は、欧州の半導体大手STマイクロエレクトロニクスに26年間勤務し、同社ではスマートフォンの画面の向きを回転させる「ジャイロセンサー」事業の立ち上げで特に中心的な役割を果たした。