文大統領の側近や政権幹部からは「菅総理が対話を拒否した」「無礼である」といった対菅、対日非難が続出している。文大統領はG7の会談で、東京オリンピック開会式への出席の意向を伝える考えであったといわれるが、訪日に向けた環境は厳しくなっている。

 また、ソウル中央地裁は慰安婦訴訟における原告が「韓国内で強制執行できる日本の財産を明示してほしい」と出していた申請を受け入れ、判決の方向性を変えた。

 G7は対日関係で文政権の不満を高める結果となり、日本に対する対応は強硬策に回帰し始めている。

慰安婦、元徴用工問題で
文大統領がちゃぶ台返し

 慰安婦、朝鮮半島出身者(いわゆる“元徴用工”)の問題は、いずれも日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決」している。

 それでも元慰安婦の人々は戦後も不幸な生活をしてきたことから、日本は人道的見地で元慰安婦の人々の心のケアと境遇の改善に取り組んできた。

 日本政府は河野談話を発表、アジア女性基金を設立して救済に当たった。それでも韓国では解決策を受け入れていなかったので、2015年に慰安婦に関し新たな日韓合意を行い、日本政府は韓国政府設立の財団に10億円を支出して、「元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復、心の癒やしのための事業」を行ってきた。同合意によって両国政府は、慰安婦問題が改めて「最終的かつ不可逆的に解決」したことを確認している。

 だが、文大統領は再びこの二つの問題を持ち出してきた。