6月24日、米マイクロソフトはWindowsの最新バージョン「Windows 11」を発表した。マイクロソフトはWindows 10を発表したときに「これが最後のバージョンになる」と言っていたが、なぜ新バージョンを登場させたのか。Windows 11で新しくなるところ、なくなるものをまとめた。（ダイヤモンド編集部 吉岡綾乃）
「最後のWindows」にならなかったWindows 10
6月24日（日本時間6月25日深夜）、米マイクロソフトはオンライン発表会を行い、Windows OSの最新バージョン「Windows 11」を発表した。2021年中に搭載パソコンが発売され、Windows 10からの無償アップグレードが可能になる予定だ。
2015年にWindows 10を発表したとき、マイクロソフトは今後メジャーバージョンアップを行わず、新しい機能やセキュリティパッチなどをWindows Updateという形で提供するという方針を打ち出していた。つまり「オンラインで提供される更新プログラムで少しずつバージョンアップを行っていき、常に最新のWindows 10を提供する。今後Windows 11、12……といった新バージョンは出さない」と宣言していたのだ。
その方針を変更し、今回あえて「Windows 11」という名前で新OSを発表したのは、マーケティング的な観点からの判断と言っていい。ユーザーインターフェースを一新したこと、Android用を含むアプリの扱いを変更したこと、新しく追加した機能とWindows 10で終了する機能を多く発表したことにより、「Windows 10とは違う、新しいOSである」と打ち出した方がユーザーにとって分かりやすいと判断したためであろう。
Windows 11でも、Windows Updateによる更新プログラム提供は引き継がれる。その点での使い勝手は、Windows 10も11も大きな違いはなさそうだ。
ここからは、Windows 11で新しく採用された機能のうち、特にビジネスユースに関係がありそうなものを中心に紹介する。
