観光客は米国の飛行機を再び満席にしつつあるが、ビジネス旅行客が以前の習慣に戻るのは遅れている。この状況を打破するために、航空会社は多額を投じることもいとわないかもしれない。米ユナイテッド航空は29日、同社として過去最大の航空機発注を発表した。50機のボーイング「737MAX-8」に加え、150機のボーイング「737MAX-10」と70機のエアバス「A321neo」(いずれも、より多くの人を運べるように改良されたモデル)を購入する。この発注は航空機メーカー大手の両社にとって、少なくとも単通路機に関しては、新型コロナウイルス感染拡大の危機がほぼ去ったことを示すさらなる証拠となる。市場にジェット機が溢(あふ)れているとはいえ、航空会社の運航コストの3分の1以上は燃料費であることから、航空会社は価格さえ適正であれば、より効率的な新型機を常に求めている。今回の受注は、特にボーイングにとって、問題に見舞われているMAXもこうした法則の例外ではないことを示す歓迎すべき兆候だ。