空飛ぶタクシー、意外な場面で活躍かPhoto:picture alliance/gettyimages

――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 空飛ぶタクシーといえばアニメシリーズ「宇宙家族ジェットソン(The Jetsons)」や映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」のように、通勤者が近未来都市の空を飛ぶシーンが思い浮かぶ。だが現実には、現代のヘリコプターやリージョナル機に近いものになる可能性がある。

 ここ数カ月で、電動垂直離着陸機(eVTOL)に特化した新興企業のうち上位4社が、特別買収目的会社(SPAC)との合併を通して上場した。今年に入り、カリフォルニア州のジョビー・アビエーションとアーチャーがそうした合併発表の第1号となり、ドイツのリリウム(Lilium)のほか、数週間前には英国のバーティカル・エアロスペースも後に続いた。いずれも航空機の製造と運航の双方で2024年頃にサービスを開始する予定で、輸送業界では非常に珍しいビジネスモデルとなる。