コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなど銀行業界の4社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
3メガバンクは軒並み減収
ゆうちょ銀行は4割超の増収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の銀行業界4社。対象期間は21年1~3月期の直近四半期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・三菱UFJフィナンシャル・グループ
増収率:マイナス23.2%(四半期の経常収益1兆5303億円)
・三井住友フィナンシャルグループ
増収率:マイナス9.5%(四半期の経常収益1兆75億円)
・みずほフィナンシャルグループ
増収率:マイナス12.4%(四半期の経常収益9050億円)
・ゆうちょ銀行
増収率:43.5%(四半期の経常収益6330億円)
3メガバンクは全て前年同期比減収となった。この要因は何だったのか。次ページからは詳細の数字とともに解説する。