今回で4年目となる恒例の好評企画「40歳年収が高い企業ランキング」。全上場企業を対象として、独自に「40歳時の年収」を推計し、その結果をランキング形式で大公開します。今回は、近年「構造不況業種」と呼ばれながらも、コロナ禍対応で資金繰りに窮する企業の救世主となれるかどうかに注目が集まる銀行業界に絞ったランキングをお届けします。(ダイヤモンド編集部副編集長 鈴木崇久)
かつてのエリートの代名詞
「銀行員」の40歳年収ランキング
ここ数年、毎年のように就職人気企業ランキングでの苦戦が報じられてきたのが銀行業界です。
かつて「銀行に入れば一生安泰」といわれていたエリートの代名詞「銀行員」のステータスが崩壊した大きなきっかけが、2017年に3メガバンクグループが相次いで発表した、3社合計で3万2000人分の業務量を削減するという大リストラ計画でした。
「人員削減」とはせずに「業務量削減」という言葉を使ったものの、世間の受け止め方はあまり変わらなかったようです。それまでも、超低金利環境が長期化することによる「構造不況業種化」が取り沙汰されたり、ITを武器に金融業界へ攻め込んできたフィンテック企業に対する防戦を強いられたりなど、苦境が続いていた銀行業界。ただ、やはり「リストラ」のインパクトは強烈でした。それ以降、一気に学生たちの就職人気は急落していきました。
そんな銀行業界に今、再びスポットライトが当たっています。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「コロナ恐慌」の度合いが色濃くなっていく中、資金繰りに窮する企業の救世主としての期待が高まっているのです。
それは簡単な話ではありません。どんな企業にもお金を貸して救って貸し倒れが多発してしまったら、銀行自身が経営危機に陥ってしまいます。それでも未曽有の事態に直面し、お金を血液のように循環させる銀行の社会的責任や存在意義があらためて注目されています。
そこで、今回で4年目となる恒例の好評企画『40歳年収が高い企業トップ1000社ランキング【2020年版】』の中から対象を銀行業界に絞り込み、「40歳年収が高い銀行ランキング」をお届けします。近年、学生の就職人気に陰りが出たとはいえ、銀行員の「高収入」は今も健在です。
では早速、トップ5から発表していきましょう。