投資リターン年59%でも満足できないときPhoto:Michael M. Santiago/gettyimages

――筆者のジェイソン・ツヴァイクはWSJパーソナル・ファイナンス担当コラムニスト

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 楽観主義はホットドッグやアップルパイと同じくらいにアメリカ的なものだ。だが、過剰な楽観主義は、何十個ものホットドッグやアップルパイを食べるのと同じくらい、自分のためにならない。

 ナティクシス・インベストメント・マネジャーズが米国の個人750人を対象に実施した最近の調査によると、調査対象者は今年、インフレ調整後で投資リターン17.3%を稼ぐことを期待している。

 これは絵空事には聞こえないかもしれない。S&P500種指数のリターンは昨年、配当を含めて18.4%だった。それに、2021年に入ってからこれまでで15.9%上昇している。直近リターンは常に、将来の期待値を形成する。

 ただ、長期に関しては、ナティクシスの調査対象者は年平均17.5%(インフレ調整後)のリターンを見込んでいる。今年よりさらに高い水準だ。前回調査の2019年に予想された長期リターンの10.9%よりも高くなっている。

 さらに、この水準は1926年以降の米国株の年平均リターンである7.1%(インフレ調整後)の2倍以上だ。モーニングスターによると、同期間のインフレ調整後および税引き後の米国株のリターンは5.3%で、調査回答者の期待値はその3倍以上となる。