米アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏(57)が5日、最高経営責任者(CEO)を退任した。同社の設立から27年がたった。業務を担う会長に就任するベゾス氏は、2週間後に自身が経営する所有する宇宙開発企業ブルーオリジンが打ち上げる宇宙船に搭乗し、宇宙飛行を行う予定。ベゾス氏は、アマゾンの日々の経営をクラウド事業「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」CEOのアンディ・ジャシー氏に委ねており、同氏がCEOを引き継ぐ。世界で最も裕福な人物であるベゾス氏は、CEO退任後の生活に向けて徐々に動き出していた。宇宙ベンチャー以外にも、気候変動に焦点を当てた慈善活動などを行っている。ベゾス氏は、自身の退任に備えて綿密な準備を行い、アマゾンのCEOを最も信頼する側近のジャシー氏に譲ったが、投資家に対しては引き続き同社に関与する姿勢を示している。ベゾス氏は、会長としてアマゾンが運営する倉庫を安全な職場にするプロジェクトなど、新たな取り組みやイノベーションに注力すると述べている。