米国では、レストランやスポーツイベントなど、公共の場での活動が再開されるにつれて、感染力の強い新型コロナ変異ウイルス「デルタ型」が拡大し、国内では主流となっている。米疾病対策センター(CDC)によると、デルタ株の感染が原因で6月下旬の1日当たりのコロナ感染者数は10%増加し、約1万2600人となった。依然として1月のピーク時に比べて95%少なく、入院者数も1週間前に比べて1%減っているという。米国で接種されているワクチンは、デルタ株に対しても有効であることが研究で示されており、接種を完了した人が感染しても、重症化することはほとんどないとみられる。だがワクチンを接種していない人にとっては、デルタ株の脅威は高まっている。3月以降、米国で最も多く確認されたアルファ株よりも感染力が約50%高く、科学者らはデルタ株の方が重症化しやすいと考えている。CDCのロシェル・ワレンスキー所長は1日、過去6カ月間に国内の幾つかの州で収集した予備データとして、コロナで死亡した人の99.5%がワクチンを接種していなかったことが分かったと述べた。